増税前の円高、増税後の大幅円安というパターン

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最初に消費税が3%で導入されたのは1989年。そして、それが5%に引き上げられたのは1997年でした。

ところで、1989年の消費税導入から翌1990年にかけて、「米ドル/円」は130円程度から160円程度まで、約30円の大幅な円安となりました。

また、1997年に消費税が引き上げられると、「米ドル/円」はその後の約1年半で120円から150円近くまで、やはり約30円もの大幅円安となったのです。

過去2回の消費税引き上げ後に共通したひとつはインフレ率の上昇。消費税増税で物価が上昇するのはとてもわかりやすいところですが、このようにモノの価値が上がることで、相対的に通貨の価値が低下する、つまり、円安になったというのが基本的な理解となります。

また、インフレ率の上昇により、名目の金利からインフレ率を引いた実質金利は低下します。このように実質金利低下を受けて、円安になったと考えるのも理解しやすいところでしょう。

一方で、過去2回の消費税引き上げでは、増税が実施される前まで円高になっていました。たとえば、1989年4月の消費税導入の際は、その3ヵ月前まで円高となりました。これは、消費税引き上げ前の、いわゆる「駆け込み需要」が金利上昇をもたらした影響があったと考えられます。

その意味では、今回の場合も、すでに史上最低水準まで低下している日本の全利をさらに低下させることで円安を実現することより、むしろそのような「駆け込み需要」などによる金利上昇を阻止することこそが、日銀に期待されることではないでしょうか。

日銀は、2013年4月に黒田総裁体制となってから「異次元緩和」に踏み切り、周囲の度肝を抜きましたが、消費税増税に伴う景気マイナス効果を排除できるか、改めて「異次元緩和パート2」が試されることになるのかもしれません。

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